一物全体(いちぶつぜんたい)とは、全体として分割されていない状態のことを指しており、食養学で使われることが多い用語です。
「食材を丸ごと使用する」という意味で使われます。
穀物を精白しない、野菜の皮をむかずに使う、根菜では葉も用いる、小さい魚は丸ごと食べる、といったことを意味しています。食養学では、本来生き物が「生きている」ということは、丸ごと全体でさまざまなバランスが取れているため、そのバランスのまま人体に摂取することが人体内のバランスを取るのにも望ましいという考え方です。つまり、人間が食べ物を摂取するときに穀物を精白したり、野菜の皮をむいたり、動物の肉や魚を部分的に食用にするのではなく、できるだけ丸ごと食べるのが健康に良いとする考え方を四字熟語にしたものです。栄養学上も植物の皮や葉、小魚の骨は栄養が豊富です。